近鉄バスでは、京都・大阪・神戸から全国各地へ高速バスを毎日運行しています。そこではお客様を安全、快適に目的地までお送りするため、バス乗務員(運転士)の他にも整備士、運行管理者など多くの社員が活躍しています。ここでは、実際にハンドルを握る乗務員の一日をご紹介します。
- 大阪を発着する長距離路線の大半を担当する近鉄バス八尾営業所。大阪・京都と仙台を結ぶ「フォレスト号」もそのひとつ。夜行高速バスは一部の便を除いて2名の運転士が乗務し、決められた時刻によって交代しながら目的地まで運行しています。今日の担当は徳弘主任運転士と中谷主任運転士。高速バス乗務はそれぞれ10年以上のベテランです。
担当する乗務員は余裕をもって出勤します。出勤すると点呼を受け、バスの車両番号、路線の状況、ペアを組む乗務員などを確認し、アルコールチェックを受けます。
バスに移動し、運転に必要な備品
(運行マニュアル、道路地図等)を積み込みます。-
事前に整備スタッフの手で入念な整備が行われていますが、乗務員も実際に車両各部の点検を行います。定められた項目について点検を行っています。
車内も清掃を終えた状態ですが、シートや毛布・スリッパ等、車内設備についても乗務員自身が再度点検を行います。
すべての点検が終了すると洗車を行います。背の高い2階建バスがすっぽり入る大型の洗車機をかけた後、窓やタイヤ等細かい部分は手洗いです。
出庫前にはお客様名簿、乗務員鞄等のチェックを行い、再度アルコールチェックと出庫点呼を受け、営業所を出庫します。
お客様をお迎えし、いよいよ仙台に向け出発します。今日も安全運行で行って来ます!!
定期運行する高速バスでは、各停留所の運行時刻や運行手順が決められています。お客様がお休みになってからも、運転中は片方の乗務員は仮眠室で横になり、一定時間運転後は交代します。その際にはもちろん、車両点検を行っています。
お客様をお見送りし営業所へ回送。入庫後は車両と車内の点検を行います。
アルコールチェックと入庫点呼を受けた後、夕方の出庫に備えて部屋(アパートの一室)で仮眠。
(到着現地側では共同運行会社、協力会社のご協力をいただいています。)大阪出発時と同様、車両の点検、洗車、アルコールチェックと出庫点呼を受けて営業所を出庫。お客様をお迎えして一路大阪へ向けて出発。
お客様をお見送り後、八尾営業所へ回送。
仙台到着後と同様に車両・車内の点検、洗車を行います。バスはその後車両の点検・清掃のうえ、夕方の出庫に備えます。
アルコールチェックと入庫点呼を受けた後、往復約1,800キロにも及ぶ乗務が終了。お疲れさまでした。
- 近鉄バス八尾営業所
- 主任運転士 徳弘寿司
- お客様を安心・安全に目的地までお送りするために心がけていることは?
- 「社内研修に積極的に取り組むこと」と「乗務員、整備士、運行管理者と常にコミュニケーションをとること」の2点です。
長距離を走る高速バスでは、運行中に様々なトラブルに遭遇することがあります。
そのような予期せぬ状況でも研修で得たたくさんの知識や経験を活かし、また運行を支える仲間と力を合わせることで落ち着いて対処することができ、結果としてお客様を安心安全に目的地へお送りすることに繋がると考えております。 - 運転士になってよかったと思うのはどんな時ですか?
- お客様を安全に、定刻に目的地までお送りでき、バスを降りられる際に「ありがとう」と一声かけていただいた時、運転士になってよかったと思います。